そろそろ皆さん家虎に諦めが付いてきた頃だと思うんで、ついでに地蔵=高まってないみたいな偏見も捨ててくれませんかね……駄目ですかね……
家虎。
なんかもう最近あんまりヘイトスピーチを見かけなくなった気がしています。
気のせいでしょうか。
僕の認識の問題で、興味がなくなってきてるから目に入らなくなってるだけかもしれません。
とはいえ実際、騒がれすぎて逆に市民権を得てきたみたいなところはありますよね。
あとからSNSで騒がれるだけで、その場で止められることはめったにないようですし。
ごくたまに実力行使に及ぶ勇敢なヲタクはいるみたいですし、退場処分というのも見かけはしますけど。
やっぱり全体としては少数です。
もう止めるのは無理だよね。
たしか現状のレギュレーション上では禁止されていると記憶しているのですが、スタッフが止めないケースのほうが多いというのが実情ですね。
まあぶっちゃけ、物証が残る光害と違って摘発が難しいのはあるんでしょう。
文字通りの言った言わないですし。
とはいえできるできないとは無関係に、摘発されないという現実は黙認されていることと同義ですよね。
そしてそれが長引けば、当然ながらそれに合わせた空気というものができてきます。
どんな空気かと言えば、『仕方ない』という空気です。
日本ではおなじみですよね。
『赤信号は車が来ていなければ無視して良い』とか、『40キロ制限より車の流れを優先する』とか。
そういうやつです。
で、そうなるとそれについてとやかく言わないのがマナー……みたいな謎の空気も同時にできあがります。
現状でも、家虎を叫ぶヲタクと同じくらいそれに突っかかっていくヲタクは眉をひそめられる存在です。
冷静に考えてレギュレーション違反を指摘してるだけで非難されるいわれはないはずなんですが、日本人というのはどうしても排斥する人を含めて排斥したがりがちです。
さておき。
すみません無駄に長くなりました。
家虎論を語りたいんじゃないんです。
そろそろもう一つ、個人的になくなってくんねーかなーと思うものがあるんですよ。
それが地蔵へのヘイトです。
地蔵。
ライブにおいて、身体を動かさずにじっとしていることを言います。
それをして、
「演者に失礼」
「見ててテンションが下がる」
だのと散々に言われるスタイルです。
ほっといてくんないかな……
実は僕もよくそういう状態になるんですけど。
違うんです、決して楽しんでないわけじゃなくて。
むしろ感極まってスタンしてるというか。
いわゆるヘブン状態というか。
そういう感じなんですよね。
そうじゃない人にとっては信じられないとは思うんですけど、興奮すると動きが止まる人種ってのは一定数存在します。
そういう向きからすると、『なんでこんな素晴らしいものをじっくり眺めずに馬鹿騒ぎできるんだろう?』なんて思ったりもします
それで盛り下がるなら……
話を戻しますが。
まあ確かに、傍目から見たらつまらないという理由でじっとしている人と区別はつかないかもしれません。
っていうか、かもしれませんじゃなくて、間違いなく区別はつかないでしょうね。
でもそれで盛り下がるなら、しょせんその程度だったってことじゃないですか?
他人の挙動を、自分が盛り下がる言い訳にしてるだけですよね。
もしそれで盛り下がるのなら、あなたがそれまで興奮していたのは、周りの空気に当てられていただけってことになってしまいます。
もちろんある程度は周囲の雰囲気という要素もあっていいと思いますよ。
でも、それでも、あなたの盛り上がり・盛り下がりは、演者のパフォーマンスが原因であるべきじゃないですか?
周りの影響で盛り上がったり盛り下がったりしてしまうなら、それこそ「ちゃんとパフォーマンスを見ろ」って話なのでは?
という目くそ鼻くそ論。
とまあ地蔵の立場から一方的にまくしたててみたんですけど。
あなたって誰だよ
これ、言ってることが家虎してる連中と同じってことに気付かれたでしょうか?
『地蔵くらいでライブが楽しめなくなるなら』と主張するのは、『家虎くらいでライブが楽しめなくなるなら』って主張するのとあまり変わらないんですよね。
結局、人間というのは集中を乱される何かがあると問答無用でテンションが落ちてしまう。
そういうものなんです。
で、その集中を乱すスイッチは人によって違う。
おそらく、誰の集中も乱さずに自分だけ楽しむというのはかなり難しいはずです。
そして、誰の集中も乱していないと証明するのは……たぶん不可能でしょう。
で、これはもう、これこそまさに『仕方ない』ことというか、『お互い様』というか……。
迷惑を掛け合って生きていくしかないんでしょうねえ。
なんて悟ったようなことを言いたくなるわけです。
どっちでもいいけど。
何がいいたいのかよくわからなくなってきたんですけど。
まあ、ライブは楽しいけど楽しくない瞬間もきっとどこかで出てくるよ、ってことです。
たぶん。
そして、だから行かないでも、だけど行くでも、どっちでもよくて。
その結果に恨みを抱こうと、それを恨み言として垂れ流そうと。
あるいは誰かの恨み言に噛み付こうと。
きっと本当に、なんでもいいしどうでもいいんでしょう。
でもできれば、それが好きな人たちの幸せにつながる行動である……と、少なくとも当人くらいは信じられるものであったらいいなあ。
そんなことを思いました。
応援することこそが、ヲタクの本懐であるはずだからして。