ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室。料理に興味がある初心者が読むとめっちゃタメになる

Prime Readingで無料で読める本を紹介してなにか意味があるのか?

という囁きが脳裏で聞こえる気がしていますが気にしません。

ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室/著:キャスリーン・フリン、訳:村井理子

レシピが1割、自己啓発が3割、料理の教科書が6割って感じの本です。

内容的には自己啓発本というわけではないんですが……なぜか最後にナポレオン・ヒルの広告が載っている程度には、日本語訳された自己啓発本ってそういうとこあるよねみたいな語り口で展開されます。
英語をどう訳せば「やったるわよ」みたいな日本語訳が出てくるんだ、みたいな気分になるやつ

それがあまり気にならない人なら楽しく読めるはず。
苦手な人はとことん苦手そう

タイトルも煽ってるんですよね……。

奇跡の料理教室っていってますけど、どちらかというと『ダメ女たちの人生が結果的に変わった 奇跡的にうまくいった料理教室』って方がしっくりきます。

disるわけじゃないですけど。

奇跡的にうまくいった、というレベルの危なっかしさがあるから楽しく読めるという部分が大きいです。

どんな本?

一言で言うと『料理教室やってみた』本です。
要約しすぎですが。

でも実際そんなかんじ。

なぜ思いついたか?
どうやって生徒を集めたか?
場所は?
先生は?
どんなことを教えたのか?

そして、生徒は料理教室を通じて、どのような学びを得て、変わっていったのか?

そういったことが書かれてます。
あとちょいちょい箸休めとして、教室で教えられた料理のレシピとか。

料理教室の部分は参考にならない。

注意があるとすれば、ここでしょうか。
タイトルでわかるとは思いますが、『料理教室の開き方』という本ではありません。
なので、まったくそっち方面は参考にはならないです。
……参考にするようなものでもないとは思いますが。

著者はある程度料理人として成功しているため、『スーパーに陳列された自分の本を見せて信頼を得る』とか『料理を扱うラジオ番組にゲスト出演したついでに料理教室の生徒を募集する』みたいな一般人には再現不可能な方法で料理教室を実現させていきます。

そこは単純に読み物として楽しむしかない部分ですね。

ただし、成功した人がやりたいことを実現するために動くとどれほど世の中がパワフルに動くか?という伝記的な読み方をすると、自己啓発本としても使えそうです。

料理に挑戦しようという気にはなる。

この本の効能はここに尽きます。

最初は包丁もまともに握れなかったような料理下手のおばちゃん(同世代)たちが、数回の料理教室を経て料理が好きになっていくところを見せられると、自分もやってみようという気になってきます。
料理版の進研ゼミ

なんとなく自炊は続けてるけどマンネリ気味とか、料理が嫌いではないけど勉強するのはだるいとか、そういう人が読むと良い刺激になりそうです。

また、料理の基本に要点が絞られている(たぶん)ので、基本ができてない僕にはめちゃくちゃ勉強になりました。

逆に、そもそも料理が嫌いな人とか、基本ができてる人はあんまり読む意味はなさそうです。

がっつり勉強する意欲はないけど料理に興味がないわけではないくらいの半端な人(僕)には非常におすすめできます。

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