認知特性についての本を読んでみた。いろんな人間がいるんだなとわかった。
某イケダハヤトさんが紹介しているのが気になって買った。
なかなか楽しい本で、一気に読んでしまった。
認知特性 #とは
一言で言うと、『自分の感覚の強さ』である。
あなたは今までに、『なんでこんなに~~がすごいんだろう?』なんて人に会ったことはないだろうか?
- 『なんでこの人は、小説のセリフを一字一句正確に覚えているんだろう?』
- 『なんでこの人は、ちょっと会っただけの人の顔を覚えているんだろう?』
- 『なんでこの人は、さっき一回聞いただけの曲を覚えているんだろう?』
それは、その人がその認知特性に優れているからだ。
あなたがそれができないのは、その認知特性が(その人ほどには)優れていないからだ。
そういった、人間の感覚的な性能についての話である。
どんな本?
基本的には、上記の認知特性についていろいろと書かれている。
主に、子育てしているなかで出くわす『子供が(自分と違うので)変かも?』という心配ごとを、認知特性で説明していくというスタンスで話が進んでいく(著者が小児科医なのだ)。
子供の感覚全般を扱う分野なので、視覚や聴覚以外の話もある。
たとえば足の感覚が強すぎて砂浜を歩けない、なんて子供の例も載っていた。
感覚が強すぎると、そんな不思議な方向に問題?が起きるということらしい。
この他にもさまざまな事例が書かれているので、子供がいないいい年したおっさんでも、一回読んでみるのをおすすめする。
人間という生き物の多様さがわかるはずだ。
認知特性テスト
本には認知特性を診断するテストが記載されている。
いくつかの問題に答えると、自分の認知特性(の一部)がわかるというものだ。分かるのは、ざっくりと以下のパターン。
- 映像(平面)
- 映像(立体)
- 文字(映像)
- 文字(記号)
- 聴覚(言語)
- 聴覚(音)
視覚が強いと一口に言っても、写真のように記憶する能力が強いのか、奥行きを認識する能力が高いのかなどでさらに分類される。
これらの6つの領域に対して、それぞれ1~50の点数で感覚の強弱を判定するのが、認知特性テストとなる。
詳しくは本を買ってやってみよう(Kindleで500円程度)。
ちなみにこんなものを作っている。
アルパカのばあい
僕もやってみたところ、映像と音が中の下だった。
デザイン能力がなかったり、人の顔が覚えられなかったり、音色を認識するのが苦手なので納得の結果だ。
それ以外は人並み以上だったので、文字を扱うことに向いている、ということらしい。
一番高いのは3で、文字と映像の結びつきが強いということだった。
思い返すと、描写が細かいというのは褒められるにせよ咎められるにせよ言われた記憶はある。
ただ、今までの人生で生かそうというつもりがまったくなかったので、残りの時間でどうにか生かし方を見つけて、伸ばしていきたいところだ。
むすび:にんげんいろいろ
今までに、『なんで自分は人の顔を覚えられないんだろう』などと思うことはあった。
人に興味がないからだとかいろいろ考えたものだが、まさかその能力に個人差があるとは思っていなかったので、救われた思いだ。
(ただし認識できないから興味が持てないという面もある。そういう意味で努力が足りないのは事実だ)
また、視覚が無理なら他のことで覚えればいい、という発想もなかったので、他の感覚を生かすという視点が得られたのはよかった。
いや、その記憶法自体は今までに目にしたことはあったけど、自分にそれが必要だと思っていなかったので、やろうとしてなかったのだ。
見て覚えられるならその方が楽、なんて考えて無駄な努力をしていた。そもそも自分にはできないなどとは夢にも思わずに。
というわけで、最近気になっている、人間の才能の話(『『どちらでもない』が多い人はストレングス・ファインダーをやるべき』)と合わせて興味深い内容だった。