東京自転車シェアリング広域実験。
最近東京でよく見かける、赤い電動ミニベロのシェアサイクル。
あれがどうやらUber Eatsと連携してお得なプラン(月額4000円乗り放題)を出しているらしいんですよね。
ただ、自前で自転車を持っているので契約するのも馬鹿らしい……でも気になる……。
ということで、一回どんなもんかと試してきました。
結論から言うと、良し悪しあるなという感じ。
なので、契約しよう!というところまでは行ってません。
悪いもんじゃないとは思うんですが……。
その辺の考えをまとめるためにも、ちょっといろいろ書き出してみたいと思います。
この実験について。
ところで、このシェアサイクル、広域実験と書かれているのですが具体的に何なのかよく知りませんでした。
というわけで調べてみたんですが……やっぱりよくわかりません。
自転車シェアリング広域実験とは?
東京都内7区(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、江東区、渋谷区)において、7区すべてのポートで貸出・返却することが可能となります。
うん、それはわかったんですけど、実験の目的とか、そういうのは……なさそうです。
なんなんだろう。
よかったところ。
電動はやっぱり楽といえば楽。
これはでかいですね。
足の疲労はほとんどありません。
もちろん、数時間足を動かしているので相応に疲労感はありますけど。
荷物を水平にしやすい。
ロードと比較するとこれはすごい感じました。
ほぼ真横になったりしますからねロード。
降りる時も足をあげないといけないから鞄がすごい勢いで揺れるし……。
背負った荷物を運ぶ手段として考えるとやはりママチャリ形態の方が理にかなっていると感じます。
行き帰りは楽。
これも当然っちゃ当然ですが。
渋谷くんだりからロードで葛飾区まで帰るのと、その辺の駐輪場に自転車を戻して電車で帰るのとではまったく疲労感が違います。
疲労感とかいうのも馬鹿らしいレベル。
正直これだけで、後述する困ったところは補って余りある……ほどではないですが、やはりかなりの部分をチャラにしてくれます。
こまったところ。
速度出す気にならない。
まずはこれでしょうか。
電動なので楽、なんですが……速度を電動アシストがかかる時速15キロ以上出す気になりません。
Uber Eatsの到着予測時間は時速20キロ平均くらいで算出されているため、時速15キロだと遅すぎます。
都内は信号やスピードの出せない場所も多いですから、平均時速20キロを出すためにはそれ以上の速度で走らないといけません。
時速30キロをあのクソ重いミニベロで出すのはなかなか厳しいものがあります……。
そもそもシートポストが短すぎて踏めない。
次の文句。
なんかシートポスト短くないですか?
がんばって引き出しても、全然足りません。
シートポストが短いと、ぜんぜん力が入らないんですよね。
たぶん、踏ませない(=速度を出せない)ようにという配慮なんでしょうけど。
ただ、そのせいで気持ちよく乗れないというかぶっちゃけ乗っててだるいです。
尻への荷重がマッハ。
これはママチャリ形態の自転車なので逃れられない運命なんですが、数時間乗りっぱなしだと尻が痛くなってきます。
ロードなんか目じゃないレベル。
柔らかいサドルでも限度はあるんだなーってのがよくわかります。
股に体重かけ続けてるんだから、これも当然といえば当然ですけどね。
サイクルポートがどこにあるかわかりづらい。
地図上で表示されているサイクルポートがわりと真面目に見つかりません。
暗くなってくると特にきついですね。
ライトアップもされてませんし……。
なんかよくわからない施設の駐車場の中とかにあったときは思わず「わかんねーよ!」って叫んでました。
駐輪場探しで時間超過して100円余分に払ったって人はめちゃくちゃいそう。
はじめのうちはお昼に利用するのがいいかも。
充電がごりごり減っていく。
3時間くらい乗ったら、残り20%くらいになってしまいました。
結構電池が消耗しているように感じました。
あと、これはめっちゃ要注意なんですが、充電状態は必ず乗る前に確認しましょう。
乗車登録をしなくても、ハンドルについているリモコンの電源ボタンを押せば電池残量がチェックできます。
僕はこれを忘れて、残り4%の自転車をつかまされて泣きそうになりました……。
まあ、その自転車1台しかなかったんで他の選択肢はなかったんですが。
過疎地だと自転車が戻ってこない?
このシェアサイクル、どこでも乗れてどこでも返せるのが売りなのですが。
そうなると当然、人気のある場所とない場所というのが出てきます。
人気のない場所には自転車も戻ってきません。
そして、自転車がない場所に人気が出るはずもなく、そうなればさらに自転車は減っていきます。
逆もまた然りで、いつでも自転車があるとなれば、その場所の人気は上がっていくでしょう。
このように、人気の格差はどんどん広がっていきます。
現在、シェアサイクルのポートの場所は首都圏にこんな感じで分布してます。
で、やっぱり端っこの方だったり不便だったり、戻ってくる人が少ない場所は不人気になるわけです。
検索機能が使いづらい。
一応、上の項目には反論することができます。
人気がある場所なら、自転車がないという可能性だってあるじゃないかと。
そして、人気があろうがなかろうが、自転車があれば利用する人はいるはずだと。
その通りなのですが、ここの問題がやはりそれを打ち消してます。
サイトからは駐輪場ごとに利用できる自転車を検索し、予約することができるのですが……これがまた使いづらいんです。
クソほどに。
これが駐輪場からの検索画面なんですが。
なぜか地域からの絞り込み限定になっています。
僕は地理に明るくないので、そのせいなのかもなんですが。
これ、みんなわかるんですかね?
正直、秋葉原が何区か? 渋谷が何区か? 錦糸町が何区か?
ぜんっぜん知らないんですけど。
なんでフリーワード検索が存在しないんでしょう……?
雑感。
東京は移動する場所じゃない。
そもそも論にもほどがあるぞって話なんですが。
ロードに乗ってた時も、東京は走りづらいなって思ってましたけど……。
これ、別に電動だろうとミニベロだろうと走りづらいものは走りづらいですね。
人に移動してもらう、ホスト側を目指すのが正解だなと感じました。
もちろんすぐには難しいですけど。
移動しづらいということは念頭に置いておきたいものです。
楽なのはいいんだけど寒い。
それほど速度は出してないわけなんですが、それでも夜の風は冷たいものです。
さんざん楽だ楽だと言ってましたが、その楽さゆえに体が発熱するほどの運動量が期待できません。
そんなに疲れていないという自覚とは裏腹に、自転車を返して電車に乗り込んだらぐったりしてました。
ちゃんとした冬用のスポーツウェアがないと、冬場の配達は厳しいものがありそうですね。
長距離を避ければいけるか?
そんな感じでいろいろ考えてきましたシェアサイクルですが。
途中でも言ってるんですけど、いろいろな文句が『行き帰りが楽』の一点に塗りつぶされます。
ただ、速度が出せないというのは如何ともしがたいですね。
寒いとかその辺に関しては装備でどうにでもなりますが……。
あんまりお客さんを待たせるのも気分的にアレですし、配達効率としても運転速度は重要です。
影響を小さくするために、あんまり遠くから呼ばれた場合は配達拒否した方がいいのかも。
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