夢で夜空を照らしたいが0だった理由を考える。
『城之内死す』並みに負けイベント確定なサブタイトル、『くやしくないの?』の話。
物語的に負けるタイミングだったというのはもちろんある。だがそれ以上に、戦略や巡りあわせの悪さが演出されていたように思う。
今回はそこのあたりを詳しく見ていき、あの「0」という結果が、どれくらい妥当なのかを考える。
負けフラグの数々
見ていて気付いた負けフラグについて、どのような影響があるのか記述する。
フラグ1:PVによる人気
思えば、イベントに呼ばれた段階で負けは確定していたのかもしれない。
7話冒頭で、PVの再生回数が伸び、一気にランキングを上げた。それによって注目されて、東京に呼ばれる。この流れ自体に問題はないが、Aqoursの人気はPVに大きく依存していると言える。
また、PVの評価についても若干変則的だ。スカイランタンによる演出が注目された大きな要因であるということが、桜内によって言及されている。
6話で流れたスカイランタンの演出は確かに美しく感動的だった。それはアニメ世界におけるPVの視聴者にとっても同じことだろう。だが、それによって得られた人気が『PVありき』、『スカイランタンありき』であったことは、容易に想像できる。
フラグ2:選曲
楽屋で、夢で夜空を照らしたい衣装に着替えている。その時点で『あちゃー』と思った。
30組も出演するイベントで、できる曲は1曲。しかも出番的に、事実上のオープニングアクト。そこで『夢で~』のようなよく言えば穏やか、悪く言えば地味な曲をやるのは、正直なところ選曲ミスだ。人気曲ということで、運営側から指定されたのだろうが・・・なんというか、はっちゃけ姉さん運営から悪意すら感じてしまう。
また、フラグ1で触れたとおり、『夢で~』の人気はスカイランタンの演出に依存する部分が大きい。このため、その演出抜きに見ても『PVよりしょぼい』といった感想にしかならないという危険もある。
もしこれがダイスキだったらダイジョウブ!の6人Verだったら、また違う結果になったのではないかと思ってしまう。
単に『夢で~』のPVを見ただけでなく、『ダイスキ~』まで見てしまう(公開されてるのか?)ようなファン候補を喜ばせることができただろう。5万再生もされていれば、そんな先見の明のある人も少なからず含まれているはず。そしてそんなマニアックな人なら、Aqoursが参加することを聞きつけ、イベントにも足を運んでいた可能性は高い。少なくとも、0という結果は回避できたはずだ。
フラグ3:Saint Snowのステージ
すでに8話なのでフラグも何もないのだが、Saint Snowのステージは負け演出の最後のダメ押しになった。神田明神のシーンからは想像もできない激しい曲調。もしかしたら『夢で~』が続いても違和感のない曲なのかな? なんて少しは思っていたが、完全にとどめを刺す形となった。
曲調が違いすぎて、直後に流れた青空Jumping Heartすら違和感を感じてしまった。現実ではそんな印象を抱いた人は少数派かもしれない。だが、アニメ世界ではSaint Snowはトップバッターながら9位に入賞している。会場にもそれなりに衝撃を与えただろう。となると、Aqoursがステージに出た時点で、会場の雰囲気はSaint Snowに呑まれていたことになる。そして、『青空~』でさえそんな印象だったとすると・・・。
歌詞が対称的な内容であることも手伝って、『夢で~』がどれほど味気ないものに感じられたか。想像するだに恐ろしい。
むすび:だいたい運営のせい?
というわけで、アニメ7~8話で感じた『負けに至る演出』についてまとめた。改めて整理してみると、あの得票ゼロという結果は、入念な負けフラグの上に成り立っていたことがわかった。
細かく見ると、フラグ自体はもっとあるように思う。鹿角姉妹をスルーする慢心とか。だが、実際に『観客が投票しなかった理由』を考えても、しっかりした前提が見て取れる。
ところで、これらのフラグ、PV人気、選曲、出番はすべて運営が決定したはずである。このため、僕の中ではだいたい運営のせいという結論に落ち着いている。
だがあるいは、完膚なきまでに叩きのめすことで再スタートと三年生の加入を促すというはっちゃけ姉さん運営の超人的な采配だったのかもしれないな・・・と、書いているうちに思いついた。なさそうだけど。