目標は達成できないもの、プロジェクトは遅れるもの。なんでだろう?

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いろんな情報の共通項。

最近、いろいろな本を読んで、共通してるなあ、と思ったことがあります。

それが、目標は達成できないということです。

読んだ・見たのは以下のもの。

書籍

クリティカルチェーン―なぜ、プロジェクトは予定どおりに進まないのか?

自分の時間を取り戻そう―――ゆとりも成功も手に入れられるたった1つの考え方

書籍以外

ニコニコ動画のゆっくりFランシリーズ

何の話?

プロジェクトとか、勉強の目標だとか・・・要するに、ある程度の期間をかけて取り組む、いくつかの行動が積み重なった、あらゆる計画に当てはまります。

僕の今までの人生経験にあてはめて考えてみても、かなり思い当るところがあります。

もちろん、万人に当てはまる真理かどうかはわかりません。が・・・凡人である僕に当てはまるなら、かなりの人に当てはまるはずです。

目標が達成できない理由

目標は達成できないもの、という話は紹介したすべてに共通するのですが、特に『なぜ達成できないのか』をきっちり説明しているのが、クリティカルチェーンです。なので、まずはこれを使って、目標が達成できない理由を説明します。

まず本そのものの説明をします。これは、制約理論という、組織を改善させるための考え方の一部です。ボトルネックを前提にすべてを考えないといけない・・・とか、その内容を語り出すときりがありません。いろいろな誤解を恐れずに一言にまとめると、余計な在庫を抱えないようにするにはどうすればいいか? という話です。うわ誤解されそう(でもだいたいあってる)。

本としては小説仕立てで、登場人物がクリティカルチェーンという考え方に気付き、体系立てていくという流れになっています。分厚くてビビるんですが、ちゃんと面白い話なので、ラノベをたしなむ程度の読書経験があればさほど苦労せず読めると思います。

さて、この本で語られているいくつかの考え方のうち、今回の話に関係するのは次の3点です。

  • 時間は浪費される。
  • 仕事は遅れる、こともある。
  • 仕事が前倒しで進むことは少ない。

これらについて、以下で説明します。

時間は浪費される。

要するに、夏休みの宿題を夏休み後半になってから取り掛かるという話です。たまに夏休み前半に宿題を片付ける人もいますけど、そんな人であってもこの例えは理解できますよね。

学生でなくても、大人であっても、みんな何かしらの面で思い当るところがあるはずです。変化を嫌うというのは、人間の基本的な性質ですから。『自分はあてはまらない』という人は、たぶんそういう人はこの記事を読んでないと思うんですが、その性質に折り合いをつけたり、自分を騙すのがうまい人です。また、そういう人であっても、なんでもうまくやっているか? といえば、やはりどこかで当てはまる部分があるでしょう。

また、時間でなくても、お金や食事なんかも同じですね。あるだけ使っちゃう。あるだけ食べちゃう。実行はしないまでも、そういう衝動に駆られる。あるいは疲れていたりすると、ついついそういうことをしてしまう。

これくらい間口を広げれば、ひとつくらいは思い当るのではないでしょうか。

仕事は遅れる、こともある。

さて、次に説明されることは、仕事は遅れる・・・必ずしもではないが、ということです。

仕事が遅れるなんてありえない、と思うでしょうか? 理想的にはもちろんそうなんですが、不測の事態はいつだって起きるものです。

病気や怪我はいつだって起こりうるものですし、割込の仕事や相談、『あとこれだけお願い』が積み重なってじわじわと膨れ上がったタスク、優先順位の取り違え。
仕事が『なんとなく』遅れる要素なんて、それこそいくらでもあります。

ちなみに、ここでいう『遅れる』という定義には『うまく調整して期限を延ばしてもらった』というものも含まれます。

どうでしょう、それを含めるならば、頷かざるをえないのではないでしょうか?

仕事が前倒しで進むことは少ない。

最後に、仕事は前倒しにならないということですが、まず最初の『時間は浪費される』ことを思い出してください。

完成度を少しだけ上げるための時間つぶしは、いくらでもできます。確認を何度も繰り返すのもいいでしょう。

『自分で仕事を見つける』なんて言い訳をして他にできることを探す、『報告したい相手が忙しいから暇そうになるまで待つ』・・・なんて言い訳もありがちですね。

この時点で、仕事が早く終わることは少ないと言えます。早く終わらなければ、前倒しもクソもないですよね。

また、早く終わったから早く次の仕事が始まることも稀です。なぜでしょう?

担当者が別にいる場合は、その人はまだ別の仕事をしていることが多い、というのがひとつにあります。

もうひとつは、やはりこれも、『時間は浪費される』からですね。仕事を頑張って余裕ができたら『その余裕で楽をしよう』と思うのは、ごくごく当然のことでしょう。

よってプロジェクトは遅れる。

上記の理由により、プロジェクトは遅れ、目標は達成できません。
(気付いたんですが、複数人で進めるときと個人で進めるときの理由を混ぜて書いてました。ただまあ、今日以外の自分は記憶が似ているだけの他人のようなものなので、ほとんど違いはありません)

遅れる確率と早く終わる確率は、**遅れる確率のほうが大きい。

また、遅れは隠しようがないけれど、余裕は浪費されがちである。**

これらはあくまで傾向です。しかし、プロジェクトというものはその傾向を持つ作業の積み重ねで作られています。

つまり、95%の確率で予定通りに終わる仕事を、100%予定通りに終わると仮定して組んだ計画がうまくいくはずがないんです。

95%というのはかなり良い数字に見えるでしょうか? でも、10回も続ければ、すべて予定通りに終わる確率は56%ほどしかありません。

じゃあ、99%ならどうでしょうか? 99.9%なら?

同じことです。いつかは失敗します。

むすび:なんか切りがいいので対策は次回。

プロジェクトは遅れるもの、ということをクリティカルチェーンに書かれたことから抽出して説明しました。

ただ本来は、そんな例を持ち出すまでもなく。夏休みの宿題を思い出せば、誰だってわかることなんですよね。あなたは問題集を1日1ページ、必ず進められるでしょうか?

まだ眠いし、お昼ご飯を食べたらやろう。食べ過ぎたから少し休んでからやろう。暑いから涼しくなってからやろう。もうすぐご飯だし、まとまった時間があるほうが効率もいいよね。もう眠いから明日頑張ろう。

・・・ちょっとした遅れが発生する要素なんて、いくらでもあります。もちろん問題集くらいなら、翌日少し頑張れば、すぐに取り戻せるでしょう。

でも、これがまだ失敗していないだけでしかないということは、もうわかっていただけると思います。

そんなわけで、根本的にやり方を変えていく必要があります。それが冒頭で触れた、大きな夢を見るということです・・・。

なんですが、長くなってしまったし切りもいいので、それに関しては次回に回します。
(クリティカルチェーン以外が顔見せだけになってしまった・・・)


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