国木田花丸さんの読書の話。

芹沢光治良著、人間の運命を読んでるわけだが。

7冊中のようやっと5冊目までたどり着いた。

所詮人間は一人・・・という花丸さんの発言の真意について、ここまで読んだ内容でも、ある程度推測できるような気がするので、書いてみる。


人間の運命は、いろいろとハードモードな主人公がハードモードな人生を歩んでいく話だ。
どれくらいハードかというと、久保ユリカさん出演の映画『ハードライフ』がわりと生易しく思えてくるハードさだ。

食べることすらままならない貧しい漁村で、船酔いがひどいために漁師にもなれず、爪弾きにされながらも学校に通う。
学校に通うのも一苦労だったが、さまざまな人から助力されて、なんとかかんとか卒業し、役人になる。

しかし今度はある程度の地位を手に入れたことを、かつて主人公を助力した一部の人たちは妬んだり、なんなり。
さらにはその地位を蹴って海外に行ったり、帰ってきたと思ったら小説家になったりで。
小説家なんて、といわれる時代だったもんだからますます周囲との溝が深まって悩む。


いまのところそんな感じ。
主人公からの一方的な視点ではなくて、妬んでしまう側の視点も描かれていて、それがますます『ああ、これじゃあ分かり合えないな・・・』と思わせてしまう。

たとえば主人公から見れば、『苦しいときにろくに助けることもしてくれなかった人が、いまさら僕の生き方に何を文句をつけることがあるのか』と思うことが、相手からは『昔いくらか恵んでやった恩も忘れてしまったのか。かつてのこの人は謙虚さを忘れない優れた人格だったが、成功してそれを忘れてしまったのか』となる。

結局のところ、現在と過去を見比べて、その高低差に一喜一憂しているだけ、ということではあるけれど。
事情やら、機会やら、さまざまな思いのすれ違いで、分かり合えないことが多くあって、考えさせられる。
また、分かり合おうと努力したとしても、肝心なところで分かり合えないこともあったりで、まあ、人間の難しさをつくづく見せ付けられる。

わかっているような気がしたとしても、多くの場合、それはどちらかが自分を殺しているか、たまたま利害が一致しているだけで、それらが勘違いであったことはしばらくすれば簡単に判明する。

そういったことをして、人間は一人、だからこそ、わかりあえる何かを求め続ける、そういうことなのだと思った。

まる。

結論が変わらない。



それはそれとして、やっぱりこの本を読んでドキドキして眠れなくなれるのは相当精神強いと思うよ花丸さん。

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