『内向型を強みにする』会話はおろか返信の類すらエネルギーを使う、疲れるような人は読んでおくと良いかも。

Amazon Reading対象なので無料で読めます。

内向型を強みにする

人間の属性として外向型・内向型という2つの特性を定義し、いろいろと解説した本。
内向型という、人間との会話はおろかメールやLINEの返信すらもエネルギーが必要という少数派の存在を紐解いています。

タイトルは内向型となっていますが、外向型の人が読んでもためになる本です。
というのも、内向型と比較する形で外向型もある程度は説明されてるんですね。

また、それぞれの特性だけでなく外向型との付き合い方や外向型の立場からの内向型との付き合い方にも触れられています。

曰く、外向型に比べると内向型は絶対数が少ないのだとか。
そして世間というものは大抵の場合、多数派の外向型向きに作られていて、このため、内向型にとっては魚が陸に上がるような息苦しさを覚えるんだとか……。

そんな感じで社交に疲労感を覚えるとか、『人間に向いてない』なんて一度でも考えたことのある人は読んでみるといろいろ参考になるはず。

外向型と内向型

最大の違いは充電方法

外向型、内向型の最大の違い。
それは、エネルギーをどうやって得るのかということです。

外向型の人は、内向型の人にとっては信じられないことに、人とのやりとりによってエネルギーを得ます。
逆に、内向型の人は一人の時間からエネルギーを得ます……これもやはり、外向型の人には信じられないようです。

これはどちらがいいというものではなく、単純にそういう種類の人間がいるということでしかありません。
これを無視して内向型の人をイベントに連れ回したら疲れ果ててしまうでしょうし、逆に外向型の人を独房に入れると発狂まっしぐら。

そういうものらしいですよ。

そのほかの違い

そのほかにもさまざまな違いがあります。

  • 緊急事態に対して……

    • 外向型は真っ先に行動を開始する。
    • 内向型は状況を見極める。
  • 周囲の喧騒は……

    • 外向型は賑やかと感じる。
    • 内向型は煩わしいと感じる。
  • 思考の経路が……

    • 外向型は短い。当意即妙。
    • 内向型は長い。深謀遠慮。
  • 会話をする時に……

    • 外向型は話す時に相手の目を見る。
    • 内向型は聞く時に相手の目を見る。

などなど。

内容について

人間関係

本の中では、著者であるカウンセラーの先生が経験したさまざまな人間関係のいざこざが説明されています。

たとえば親子関係。
外向型の親に内向型の子供ができると、『部屋に閉じこもりがち』『家族と向き合おうとしない』なんて評価をしてしまうことになります。
逆だと『落ち着きがない』『思いやりがない』とか言われるんですかね。

この他にも上司と部下、夫と妻など様々なケースが説明されています。

で、こういういざこざって、だいたいが外向型・内向型の違いを知らないがゆえに起きているんだとか。

確かに、人と接することでエネルギーを得る人と、人と接することにエネルギーを使う人がいたとして。
だと思い込んで付き合っていたら、こじれるのは時間の問題ですよね……。

その他いろいろな人間の特性を説明した本と同じように、人のことを思いやるためにも有用です。

内向型の処世術

もう1つ、内向型の人が外向型の人のための世界でどうにかこうにかやって行くための方法がいろいろと書かれています。
とはいえ、難しい部分が多いのも事実。
ここに関しては正直、あんまり頭に入ってません……読み直さなきゃ……。

まずは自分がそういう性質なんだと認めることで世界が開ける……というのが、一貫した主張だったのは覚えてます。

内向型の人は、興味が向く方向すべてに力を注ぐことはできない。
だからこそ、大切なことに全力で力を注ぐことができる。

だいたいそんな感じでした。

内向型の気がある人はヒットするはず。

そんなわけで内向型を強みにする、という本を紹介してみました。
以前から人間との会話に何かのゲージを消費している感覚があったんですが、まさに内向型ってやつだったんだなあ、とすごい腑に落ちました。
まあ、そのゲージの消費量を減らす努力というのはある程度必要なのかもしれませんが。

ちなみに。
本書でもたびたび触れられてますが、人間は外向型・内向型の2タイプしかいないわけではありません。

『こういう時は外向型なんだけど、たまーに内向型っぽい時がある』とか、『基本的に内向型なんだけど相性のいい人とは外向型になる』なんてことは普通にあえます。
基本的にどっちというのがない、真ん中の人だっているでしょう。

また、外向型の人も内省の時間が必要ないわけではありませんし、内向型の人も一人で生きられるわけではありません。
そんなわけで、自分がどっちなのかを把握した上で、反対側のことにも目を向ける必要があるわけですね。

エネルギーを貯める方法と、使う方法を知る。
そうすることで、燃え尽きることもマンネリになることも避け、適度なエネルギーを維持して生きる。

そんな生き方の助けになる本です。

プライム会員だと無料で読めるみたいなのでとりあえずポチっておくのをお勧めします。

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