花丸さんが2ヶ月連続で披露したあの衣装の呼び名について調べてみる【国木田花丸】

あの袖が短めの綿で保温性を高めた厚手のジャップの民族衣装についてです。

花丸さんについて書くの、去年の夏ぶりなんですね。
いや、微妙に花丸さんの話題でもないんですけども。

半纏? どてら?

なんか花丸さんが急に件の衣装でG’s magazineに登場してました。
それも2号連続で。


2019年2月号

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餅を焼く一幕。

みかん色なのは借り物なのか、それともこれは黄色で花丸さん色ということなのか……どっちでしょうね。


2019年3月号

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編み物スキルという衝撃的な設定が追加されてました。
そういうのはルビィに渡してあげてほしい。

やや狂気を感じるデザインです。
グッズ化しないでしょうか。


とまあそんな感じで、焼き芋イラストの頃から夢見ていた花丸さんの半纏姿なわけですよ。

ネタが遅いですけど。

ちなみに

2月中のタイミングなら、雑誌を月額500円で読み放題のマガジンWALKERというサービスで2号とも読むことができます。(アフィカス)

さておきまして。

どの呼び方が正しいの?

僕は半纏と呼んで憚らないでいたのですが、TLで同じものを「どてら」と呼んでいる方がいることに気付きました。

僕は使いませんけれど、そういえばそういう呼び方もある、という知識はあります。
でも、詳しくは知らないというか、厳密に違ったりするの……?

というのがふと気になりました。

何が違うのか。

検索してみると気になる人の多いネタのようで、色々出てきます。

知恵袋やらなんたらまとめみたいなサイトでも散々取り上げられてるようです。

うるせえ僕が知りたいと思ったその時が最新なんだという精神で気にせず話を続けます。

定義を調べる。

餅は餅屋と言いますし、(まとめサイトではなく)その手のサイト様を見てみましょう。

色々書かれてます。

  • 地方による差異がある?

  • はんてんという読みは同じだが漢字は複数当てられる。
    はんてん、どてら、たんぜん、ねんねこ。

  • 袖の長さで、やっこ、ポンチョとも分類される……が、そこはあくまでこちらのお店の定義であり絶対のものではない。

  • ねんねこ半纏は赤子の収納スペース付きの半纏。

なんというか、全体的に「これだ!」という正解を提示しているわけではなさそうです。
店が商品を区別するために便宜上設定しているローカルルールのようなものの解説、という印象を受けます。

Wikipedia先生にも聞いてみる。

正直まだよくわからないので、困ったときの先生頼みをしてみました。

まずは半纏。

袢纏(はんてん)とは、羽織に似ているが、わきに襠 (まち) がない、丈の短い上着。胸ひもをつけず、襟を折り返さないで着るもの。

一応、定義めいたものも存在するみたいですね。
出典がデジタル大辞典とからしいですけど。

あと、読み進めてみたら自分の勘違いに気付きました。

さらに防寒着の「綿入れ袢纏」があるが、同じ袢纏と言っても印袢纏とはまったく違う用途と発祥文化がある。

半纏はそもそも防寒着とは無関係なただの上着であり、綿を入れた防寒用の上着は「綿入れ半纏」と呼ばれる別物なんですね……。

そういえば先の専門店の説明でも、執拗に「綿入れ半纏」という言葉を使うなあとは思ってました。
そういう理由があるんですね。

続いて、どてらを調べてみます。

丹前(たんぜん)とは、厚く綿を入れた防寒用の日本式の上着。褞袍(どてら)ともいう。長着の一種。

解説に挿入されている出典が、同じくインターネッツ上のいろいろなサイトから情報を総合的にかき集めたもののようなので若干不安感がありますが。

どてら、というのは丹前というものと同じなんですね。
なるほど?

丹前は綿の入った広袖の長着で、布地は派手な縞柄のものが多く、これを丹前縞という。また、厚手のウール生地で作られた、中綿の入っていないものもある。

なるほど?

厚く綿を入れた防寒用の日本式の上着が丹田です。
しかし、厚手の羊毛で作られた上着も丹田です。

あんまり深く考えるのは止めておきましょう。

ちなみに前述の綿入れ半纏とは丈の長さで区別されるようです。

丹前に比べると綿入り半纏は短く、腰までのものであるとのこと。

しかしその綿入り半纏の長さのものを丹前とかどてらとか呼ぶ地域も存在するとかどうとか……?

流石日本。
実におおらかですね。

改めて見直してみる。

というわけで改めて冒頭の花丸さんを見直してみます。

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2月号の方は腰までの丈ですね。
3月号の方はどこまでの長さか判断しかねます。

Wikipedia先生の記事には半纏の定義的には「胸ひもをつけず」とかあるんですけど、胸の下辺りで結んでいるあれが胸ひもなんでしょうか。

若干例の青い紐を思い出す位置ですね。

なんでもありません。

どっちでもよさそうですね。

まあなんとなくわかってはいたんですけど、画一的な定義はなく、地域性という言葉でいくらでも差分が出るものであるということが確認できました。

知ってた知ってた。

とはいえ、アルパカの知識の「半纏」という言葉が正確には不適で、「綿入れ半纏」と呼ぶべきものであったというのは、少々意外でした。

そういう意味ではどてら、丹前などと呼ぶ方が言葉として間違いではなさそうです。

勉強になりました。

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