煙草は嫌いだ。

個人的な愚痴になる。

またなんか微妙なツイートを見かけた。
よくあるやつだ。

酒と煙草を比べて、この扱いの差はなんだ、みたいな。

吸う人にとってはそうなんだろうな、という感じ。

ただ、その中で、マナーを守れば誰にも迷惑をかけない、というのがあった。

そこが引っかかった。

分煙を守っていれば、誰にも迷惑をかけない…

これ、最近の日本人がよくやる傲慢だと思う。

煙草に限った話ではないので、かなり鋭利なブーメランを投げている自覚はあるが、続ける。


マナーを守っていれば、文句を言われる筋合いはないってことなのだろうけども。

個人的な感覚としては、マナーを守っていようがいまいが、あまり変わらない。

それはなぜかといえば、単純な話で、近くを横切られると煙たいからだ。

それは喫煙所で吸う、というマナーを守っている人であったとしても変わらない。

喉が弱いのもあって、強い匂いは、あの、煙を吸い込んでしまったときの息苦しさを想起させる。

正直なところ、不意に望んでもいない強い匂いを嗅がさせられるという点で、喫煙者と浮浪者は僕の中ではあまり変わらない。


そんなわけで、煙草は積極的に嫌いだ。

で、冒頭のマナーを守れば誰にも迷惑をかけないというのは思い込みだ、という話になっていく。

だが、なぜマナーを守っているのに迷惑だと思う人がいるんだろうか。

その人が気にしすぎ、という可能性はもちろんあるだろう。

だが、それ以外の可能性もあると思う。


そもそも10年も時をさかのぼれば、ここまで喫煙者の立場がなくなるなんて誰も考えなかったはずだ。

いや、10年だとあんまり変わらないな。20年。

うん、それならまだ喫煙者はぴんぴんしていたはずだ。

せいぜい、吸殻を捨てるのは止めましょう、くらいか?

知り合いの大工も、建てかけの家の中で煙草を吸えていた。

そのうち外で吸わないといけなくなってた。

まあ父親なんだけど。


そういう、ここでは吸わない、みたいな暗黙の了解や、ローカルな決め事が徐々に立場を強めていき、新たなマナーとして共通認識となるに至っている。

だから、それさえ守っていればOK、というものではなく、それでもダメな人は出てくる。

それは吸わない側だけではなく、吸う側にも言える。

マナーを守れていない人なんて腐るほどいるでしょう?


なので、マナーを守っていればOK、なんてことは全然ないのだ。

もともと、お互いに譲歩し合ってできた、曖昧な境界線なのだから。


そういう考えが行き過ぎると、つまり冒頭で言った、最近の日本人が大好きな傲慢につながっていくのだと思う。


書かれていなければ、なにをしてもオーケイ、と。

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